NECと日本マイクロソフト(MS)は8月2日、両社が協力してWindows 10を搭載するPCの調達・キッティング・導入から返却までのライフサイクルにおけるPC運用サービス「スマートクライアント標準PCサービスG2」を提供開始した。両社はIT担当者における働き方改革の提案など共同マーケティングを行ない、今後3年間で150億円の売上を目指す。
新サービスは、NECグループのPC約12万台における8年間の運用により蓄積したノウハウを基にBPOサービス化したPC運用サービス「スマートクライアント標準PCサービス」を、Windows 10向けに対応したもの。
新サービスではMSの協力を受け、Windows 10におけるOS環境設定や導入展開手法など、運用において必要性が高く専門的な知識を必要とする工程を両社共同で選定し、汎用的な運用パターンとして提供することで、ユーザー企業それぞれの環境に適したPC運用サービスを実現するという。
今回のサービス提供により、IT担当者のWindows 10移行に伴う煩雑な導入や運用管理作業の低減するほか、Windows 10対応の最新マイクロソフトソリューションの迅速な社内環境への適用が可能になるとしている。
同サービスの特徴として両社は、Windows 10導入に必要な運用テンプレートの共同開発及び、効率的なPCライフサイクル管理が可能という2点を挙げる。
運用テンプレートに関しては、WaaSの運用において必要性が高く、かつ専門的な知識と労力を要する工程を両社で選定し、汎用的な運用テンプレートとして共同開発した。
ユーザー企業ごとの規模やクライアント管理環境に適した運用パターンを利用することで、Windows 10の導入に関する検討工数の省力化とスムーズな展開が可能としている。具体的な工程は、OS環境設定、アップデート展開計画、アップデート更新手法、セキュリティ設定などとなる。
PCライフサイクル管理については、運用テンプレートの採用に加えて、Windows 10の運用を標準プロセスとして提供する。標準化した手続きに基づいて作業することで、PC運用を効率化するとともに、NECからの定期的な情報提供により、PCのアップデートや資産情報・利用期間などの一元管理が可能になるとしている。
さらに、Active Directory/Windows Server Update Services/Microsoft System Center Configuration Managerなど、PC管理のための、各種マイクロソフトソリューションの利用により、Windows 10のWindows as a Service(WaaS)における柔軟なアップデート更新やアップデート後の現地作業の省力化が可能だという。
なお、NECグループ内では2017年4月からWindows 10搭載PCの試験導入を行なっており、10月から本格移行を開始する予定だ。