TISは7月26日、米Tealiumと販売代理店契約を締結し、デジタルマーケティングで顧客のステータスに応じたリアルタイムコミュニケーションを実現する「Universal Data Hub(ユニバーサルデータハブ)」の導入支援サービスを提供すると発表した。

Universal Data Hubのイメージ

「Universal Data Hub」は、部門やベンダーのシステム、多様なタッチポイントに散在する顧客データを一元的に管理できるソリューション。

多様なチャネルから流れ込むデータを自動集約し、リアルタイムに各チャネルを通じて、顧客の志向に合わせたメールコンテンツやWebサイト来訪時のコンテンツの出し分けや広告を配信するハブとなり、顧客にとって最適な情報の最適なタイミングで提供を可能としている。これにより、顧客満足度を最大化し、ECサイトでの売上貢献や広告費の削減、広告業務の負荷軽減を実現するという。

同製品は、「Tealium iQ」「Tealium AudienceStream」「Tealium DataAccess」の3製品で構成。Tealium iQは、Universal Data Hubの土台となるWebサイト上の各種タグを一元管理する。これにより、企業はWeb、モバイル、IoTおよび接続デバイスを横断し、顧客データやMarTechベンダーを制御/管理できるという。

Tealium AudienceStreamはカスタマーデータプラットフォームであり、オーディエンスデータのマネジメント機能やデータの拡充機能を備える。これを使用すると、一元的な顧客プロフィールを作成し、個々の顧客に対し関連性の高いアクションを即時に実行できるとしている。

Tealium DataAccessは、Tealium iQやTealium AudienceStreamのデータを自由に取り出して容易に利用できるツール。これにより、Tealium iQやTealium AudienceStreamのデータと、その他企業内で導入しているツールと連携でき、効果をさらに高められるという。

製品構成

同社はUniversal Data Hubを利用するアクションステップの例として、以下の想定ケースを示している。

  1. 顧客がPCで会員として商品を閲覧
  2. 顧客がカートに入れたものの、放棄し離脱
  3. Universal Data Hubで離脱を即時検知し、そのタイミングでメール送信
  4. 顧客がスマートフォンでメールを開封すると、PCとスマートフォンの顧客情報がひもづく
  5. 顧客がウィッシュリスト登録した瞬間、広告配信は不要と判断し停止
  6. 顧客が商品閲覧するも悩んでいる状況を検知
  7. 最後の一押しとして特別クーポンを提示

アクションステップの例

同社は、統合マーケティングソリューションである「TIS MARKETING CANVAS(ティアイエスマーケティングキャンバス)」のデータ利用ソリューションの1つとして同製品を提供し、企業のマーケティング業務の高度化を支援していくという。

また、顧客データのコンバージョン率を向上させたいと考えている企業向けに、Universal Data Hubを中核とするDMP(Data Management Platform)やBI(Business Intelligence)、MA(Marketing Automation)など統合マーケティング基盤の導入支援サービスを提供し、2020年までに30件の導入を目指す。