オートデスクは20日、機械学習で設計案を自動生成する「ジェネレーティブ デザイン」機能を、積層造形(アディティブマニュファクチャリング)のための設計ソフトウェア「Autodesk Netfabb」に追加することを発表した。機能追加の時期は2017年内としている。
ジェネレーティブ・デザインとは、耐久性や重量などの要件を設定すると、クラウドコンピューター上で設計案が自動生成される技術。設計の効率化が行えることや、人間には思いつかない形状を多く生み出せる点が特長とされる。
この機能が搭載されている同社製品には、3D CAD「Inventor」、クラウドベース3D CAD「Fusion 360」がある。形状の最適化機能は両者に搭載されているが、格子(ラティス)構造の生成による軽量・剛性確保の機能はFusion 360のみとなっている。
同社は、ジェネレーティブ・デザインを用いると設計案の検討が容易になることから、切削加工など既存の製造方法に加えて、積層造形技術を用いることで実現できる形状の検討にも適するとしている。今回、ジェネレーティブ・デザイン機能が追加される「Autodesk Netfabb」は、積層造形の製造準備から形状の最適化、製造プロセスの解析を行うためのソリューションであり、3D CADデータを活用した、3Dプリンタによる機械部品などの製造を支援する意図がある。
なお、ジェネレーティブ・デザインが搭載されるのは、3グレードあるなかで最上位の「NETFABB ULTIMATE」(利用形態はサブスクリプション)。価格は非公表で、購入希望の際は同社への問い合わせが必要となる。参考として、ベーシックな機能を備えた「NETFABB STANDARD」(シングルライセンス1年)の価格が16万4,160円、STANDARD版にオートパッキング機能、サポート付加機能を追加した「Netfabb Premium」(シングルライセンス1年)が65万9,880円。