ソフトバンクは7月19日、NECの協力のもとモバイル回線を利用した信頼性の高い法人向けアクセスサービス「Twin(ツイン)アクセス」を今後提供すると発表した。

Twinアクセスは、NECのネットワーク終端装置「Agater AG2521」と、仮想化技術を採用したセンター装置間をモバイルネットワーク2回線を利用し、常時アクティブの状態で接続するアクセスサービス。ソフトバンクとNECが共同開発した「PCC(Packet Copy Capsuled)技術」により、従来の単一のモバイル回線と比べてパケット到達率などの通信品質が改善され安定した通信を行うことができるという。

PCC技術は、送信側(終端装置またはセンター装置)で通信パケットを複製して2つのモバイル回線へ送信し、受信側で常に早く受信したパケットを選択する方式。これにより、一時的に片側のモバイル回線が切断された場合でも、もう一方のモバイル回線がカバーするため常時通信を確保できるほか、異なる2つの通信事業者の回線を選択して利用することで、さらに安定した信頼性の高い通信を可能としている。

また、その高い品質から光回線が提供されていない拠点、またはDSLやデジタルアクセス(DA)などのメタル回線に置き換わる回線として利用でき、ケーブル敷設が不要なモバイル回線ならではの特徴を活かすことで、工事現場や催事場での臨時利用などでフレキシブルに、経済的かつ短期間にネットワークの構築が可能。

両社は、Twinアクセスの本格的な商用サービスに向けて、10月からフィールドトライアルを実施し、その後ソフトバンクが提供するVPNサービス「SmartVPN」のアクセスラインアップとして提供開始を予定している。