NECは7月19日、さまざまなモノに市販のペンで点(ドット)を書き、カメラで撮影することで、それぞれのドットを個別に認識できる「マイドット(識別ドット)」の技術を開発したと発表した。
同技術は、肉眼では確認が難しいインク内部の微細な模様(パターン)を画像認識し、ドットの1つ1つを識別するというもの。インク内のランダムな粒子によって、同一なパターンは発生しにくく、直径約1mmのドット自体が複雑な識別タグとして使える。手書きでさまざまなものに手軽に付与できるため、人や場所を選ばずに使えるという利便性がある。また、機械による均一なドットでも識別できるという。
たとえば、バーコードを貼り付けることができない小型電子部品を識別できるようにすることで、製造履歴や品質データなどを個々に管理し、個体レベルでトレーサビリティを確保できるようになるという。
また、業務に利用する備品やレンタル業での貸出品において低コストでセキュアな物品管理を実現したり、施設やロッカーなどの設備管理において手軽にセキュリティカードやカギを発行できたり、対象物のドットに品物名、売買日時、発送日、送付先といった流通情報と対応付けてクラウドサーバに登録することで、モノと伝票データの紐付け、現物の確認・証明が、即座に可能になったりと、幅広い適用例が考えられるとしている。