米SDLは7月13日、規制が厳しい業界向けのセキュアな機械翻訳(MT)プラットフォームである「SDL Enterprise Translation Server(SDL ETS)7.4」に、ニューラル機械翻訳(NMT)テクノロジーを搭載したと発表した。
SDL ETSは厳しい規制への対応が必要な企業向けに設計しており、オンプレミスまたはプライベートクラウド環境に導入し、MT関連データを完全に制御可能だという。データは企業ネットワークの外に出ることがなく、適切な権限を持つユーザーのみがコンテンツにアクセスできる。
SDL ETSは、ライフ・サイエンスや金融サービスから、小売、エンジニアリング、法律までの18を超える業界向けにカスタマイズできるほか、特定の企業の用語集、スタイル、ブランディング・ガイドラインを学習するようにトレーニングすることも可能としている。
同社のニューラルMTでは、機械翻訳で直面する複雑な課題を克服するための枠組みを用意している。また、1つの文に含む関連用語ではなく、テキストの意味を学習する深層学習アーキテクチャを使用する。すでに同社のMTテクノロジーはMicrosoft Officeをサポートしており、アドインを使用して、WordやPowerPointのテキストを自動で翻訳できるとしている。
同テクノロジーの多様なAPIや統合機能は、翻訳会社(LSP)、企業、政府組織にも提供している。さらに、複雑なグローバル・コンテンツのワークフローや、サードパーティのアプリケーションにも、同社の標準統合機能を使用して容易に組み込むことができるという。