ネオジャパンは7月13日、同社が提供するグループウェア「desknet’s NEO」に、アプリのテンプレートを使って、ユーザー自身が機能を追加できるシステム構築ツール「AppSuite(アップスイート)」を追加すると発表した。2017年秋に提供が開始される。
AppSuiteでは、建設工程管理、タレント名簿、見積発行、よくある質問、IPアドレス化管理など、アプリライブラリに業務別に100程度のアプリのテンプレートが用意され、それを使って、ユーザーが「desknet’s NEO」の機能を拡張できる。テンプレートは、汎用的なつくりになっており、そのまま使うこともできるが、管理する項目や表示・編集フォーム、項目ごとのアクセス権などを、自社の業務にあわせてカスマイズできる。
ネオジャパン マーケティング統括部 プロダクトマーケティング 山田志貴氏は、AppSuiteを「カスタムメイド型社内システム構築ツール」と紹介した。
「AppSuite」では、背後にデータベースが用意され、ユーザーが意識しなくても、CREATEコマンドなどが発行され、画面にあわせてテーブルの作成、項目の追加などが自動で行われる。集計用の関数やIF文なども用意され、集計や簡単な条件分岐も行える。将来的には、JavaやPHPなどのプログラミング言語も利用可能にしていくほか、データコンバージョンなどのAPIも公開していくという。
そのほか蓄積されたデータは、集計・グラフ化し、desknet's NEOポータルでの表示や社内会議等での分析・報告に利用できる。
また、アプリライブラリを利用せず、一からオリジナルの業務アプリをつくることも可能で、データベース構築、フォーム作成、関数計算、リレーション、ワークフロー、クロス集計、アクセス制御などの機能を使って全社横断的な社内システムを構築できる。
ただ、基本的に「AppSuite」は情報システム部門がいない中小企業向けの製品だ。そのため、「AppSuite」では4ステップでアプリを追加できるようになっている。
山田氏は、「中小企業の現在の悩みは働き方改革だ。しかし、業務の効率化が求められているなか、IT活用が遅れている。その理由は、IT導入できる人がいない、導入効果がわからない、コストが負担できないというものだ。われわれはそれを変えていきたい」と語る。
「AppSuite」は、「desknet’s NEO」をプラットフォームとして動作し、アプリは、「desknet’s NEO」のメニューに追加するすることで利用できるようになる。
ネオジャパン 代表取締役社長 齋藤晶議氏は、「AppSuite」を提供する背景について。「『desknet’s NEO』では、25機能が網羅されている。今後、新たな機能を作って提供する方法もあるが、きめ細かくお客様にマネージメントシステムを提供していくには限界がある。『AppSuite』であれば、その企業の業務にマッチした機能を提供できる」と説明した。
今年秋のリリース時点では100程度のアプリを提供するが、今後アプリ数を拡張していくために、開発ベンダーから提供を受ける仕組みも今後構築していくという。
価格はまだ未定だが、アプリ作成は誰でも行え、利用する場合に課金するライセンスを導入する予定だという。