富士通は7月12日、最新のインテル Xeon プロセッサー スケーラブルファミリーを搭載するPCサーバ新製品として「PRIMERGY RX2530 M4」など5モデルをグローバルで販売開始すると発表した。新製品の価格は45万1000円(税別)~。同日から順次販売開始し、提供開始時期は最も早いモデルで8月下旬からとなる。

新製品はいずれも、1CPUあたりの最大コア数やメモリチャネル本数を増加し、従来比で約1.6倍の性能向上を実現した最新のCPUであるインテル Xeon プロセッサー スケーラブルファミリーを搭載。また、富士通独自のサーバ管理機能である「iRMC(integrated Remote Management Controller)」を、セキュリティや利便性において強化した。

PRIMERGY RX2530 M4は2WAY1Uラック型サーバであり「PRIMERGY RX2540 M4」は2WAY2Uラック型サーバ。いずれも最大3TBの大容量メモリや最大215TBの大容量ストレージによる拡張性を備えており、中堅企業や大企業における基幹システムや仮想デスクトップ・システム、クラウド環境を支えるデータセンターなど、幅広い利用環境に適するというミドルレンジサーバ。

PRIMERGY RX2530 M4の外観

PRIMERGY RX2540 M4の外観

「PRIMERGY CX2550 M4」「PRIMERGY CX2560 M4」「PRIMERGY CX2570 M4」は、2Uラック型のシャーシであるPRIMERGY CX400 M4に、ユーザーの利用環境に合わせて複数台搭載可能な2WAYマルチノードサーバ。

PRIMERGY CX2550 M4およびPRIMERGY CX2560 M4は、2Uサイズのシャーシに最大で4台搭載でき、19インチラックあたりサーバノード最大84台の集積密度を実現しているという。

PRIMERGY CX2550 M4はハイパフォーマンスコンピューティング向けのPCクラスタに求められる高性能なCPUやメモリ、ネットワークなどの要件に特化している。また、新たにラインアップに追加したPRIMERGY CX2560 M4は、1ノードあたり最大6基のHDDを搭載可能で、取り外しや交換が可能なオンボードネットワークカードを採用している。

PRIMERGY CX2570 M4は、AIシステムやハイパフォーマンスコンピューティングに適したGPUコンピューティングカードや、仮想デスクトップシステムで画像処理を行うVDIグラフィックスカードが搭載可能なマルチノードサーバであり、2Uサイズのシャーシに最大2台搭載できる。

さらに、NVIDIA NVLINKでGPU間を接続するため、GPUコンピューティングカード「NVIDIA Tesla P100」を1ノードあたり最大4枚搭載することで、AIシステムやハイパフォーマンスコンピューティングにおいて、富士通の従来製品と比べて2.2倍の処理性能向上を実現するという。なお、同製品は九州大学情報基盤研究開発センターが新スーパーコンピュータ・システムに採用している。

PRIMERGY CX400 M4 シャーシの外観

PRIMERGY CX2550 M4/CX2560 M4サーバノードの背面

PRIMERGY CX2570 M4サーバノードの背面

PRIMERGY RX2530 M4は価格が45万1000円(税別)~、販売開始時期は7月12日、提供開始時期は8月下旬、PRIMERGY RX2540 M4の価格は49万円(税別)~、販売開始時期、提供開始時期ともにPRIMERGY RX2530 M4と同じ。

PRIMERGY CX2550 M4の価格は71万4000円(税別)~、販売開始時期は8月下旬、提供開始時期は9月下旬、PRIMERGY CX2560 M4の価格は72万3000円(同)~、販売開始時期、提供開始時期ともにPRIMERGY CX2550 M4と同じ。PRIMERGY CX2570 M4の価格は153万9000円(同)~、販売開始時期は9月中旬、提供開始時期は10月中旬となる。