データソリューションを提供するALBERTと、皮膚科・耳科診察技術を提供する獣医師チームのVDTは7月13日に、2016年11月から2017年6月にかけて獣医療における皮膚病判定アルゴリズムの実証実験を実施したと発表した。
同実験では、ディープラーニング技術の1つである画像処理に適したニューラルネットワークCNN(Convolutional Neural Network)を活用し、スマートフォンなどのカメラで撮影した皮膚の画像に対して診断候補となる病名を確率的に判定する仕組みを実現。その精度を検証した。
同実験の結果として、犬アトピー性皮膚炎及び毛周期停止については他の疾病と比較して判定精度を上げることができたという。
特に犬アトピー性皮膚炎は小動物臨床施設において獣医師が頻回に遭遇する皮膚疾患であり、来院件数の多いため、両社は皮膚疾患を正確に判定することで診察業務の効率化や遠隔対応に貢献できると考えている。
また、動物は人間と違い患部が体毛に覆われていることが多く、症例画像から皮膚病の症状が読み取りにくいという特徴的な課題があったが、この課題に対応する過程で症例画像から患部を切取る技術や、ノイズに対する頑健性を高める技術にもノウハウを蓄積することができたという。