保証書管理クラウドサービスを提供しているWarranteeと東京海上日動は、7月3日に記者発表会を開催し、オンデマンド型保険「Warrantee Now」の開発・提供に関する業務提携を発表した。システム開発をWarranteeが行い、代理店に三井物産インシュアランス、保険会社には東京海上日動と三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保が選ばれた。8月末を目処に、サービスの提供開始を目指す。

「Warrantee Now」は、必要なものに必要な時間だけ家電に保険をかけることができるサービス。スマートフォンアプリから24時間いつでも申し込めて、即時で加入可能なため、旅行の前日に一眼レフカメラに保険をかけるといった使い方ができる。また、加入期間は24時間単位なので、旅行に行っている間だけ保険をかけることが可能だ。保険期間中に家電が破損した場合、修理に必要な費用が保証される。

従来の保険とオンデマンド保険の比較

保証内容については、メーカーの保証期間外でも対応可能で、自然故障や水濡れなどによって期間が異なる。

保証の内容

申し込みまでのステップは2つ。まずは、製品の型番もしくはジャンルから絞り込み、保険対象の製品を選択する。次に写真を撮影・登録して、事前に破損がないか確認。確認が取れたら保険に加入できるという仕組みだ。また、保険金の請求もアプリ上から行うことができる。

操作イメージ

保険料は、エアコンや掃除機、冷蔵庫といった生活家電が19円~/24時間で、レコーダーやデジタル一眼レフなどのデジタル家電が39円~/24時間。具体的には、同社がデーターベース化している発売時の製品価格と、携行品か否かといった製品の性質から24時間あたりの保険料が決定される。

対象製品と保険料

記者発表会においてWarrantee 代表取締役の庄野裕介氏は「近年Insurtechと呼ばれる保険とテクノロジーの融合が世界的に注目されており、これからは家電のみならず自動車や住宅へと対象ジャンルを広げ、海外展開も視野に入れてサービスを展開していきたい」と展望を語った。

Warrantee 代表取締役の庄野裕介氏

また、保険引き受けの主幹事となった東京海上日動火災保険の常務執行役員 大塚祐介氏は、デジタル技術の進化による損害保険の変化について「従来、規模やコストの課題から保険として商品化できなかったリスクを、デジタル技術を用いて商品化できるようになった。今後も広がるためその活用を積極的に進めていきたい」と述べた。

東京海上日動火災保険 常務執行役員の大塚祐介氏

「Warrantee Now」のユニークユーザー数では、1年間で10万人、2020年には100万人を目指すとしている。