東芝とアルパインは6月30日、東北自然エネルギーと共同で、水力発電所のダム・河川におけるドローンを用いた点検サービスの実用化に向けた実証実験を行ったと発表した。

水力発電所では設備の安全を確認するために定期的な巡視点検を必要とする。しかし豪雪地域では雪崩による危険を伴うことから、より安全な点検方法としてドローンの活用が期待されている。

今回の実証実験では、東北自然エネルギーが所有する新潟県の新下平発電所に通じる山岳道路において、除雪前における道路の安全確認を想定した目視外長距離飛行を実施した。従来、山岳地域の飛行では高低差が激しく、樹木などにより上空から道路を特定することは難しいとされていたが、今回の実験では、3次元の地図情報から航路を設計することで100mの対地高度で人のコントロールなしで、約6kmの自動飛行に成功したという。

なお東芝では、将来的には目視外での飛行距離を拡大し、ドローンで撮影したダム・発電所などの画像から、自社で有する画像処理・機械学習などの技術を用いた効率的な点検作業の実現につなげたいとしている。