米・NVIDIAは28日、独・ZFフリードリヒスハーフェンおよび独・HELLAとパートナーシップを締結し、自動運転車の量産展開に向けてNew Car Assessment Program(NCAP)の安全性証明を得たAIテクノロジの実現を目指すことを発表した。
今回のパートナーシップ締結により、自動車部品サプライヤーの大手ZFと、カメラ検知用ソフトウェアおよびセンサーテクノロジの大手サプライヤーであるHELLAは、フロントカメラユニットを統合し、ソフトウェア機能とレーダーシステムをサポートする完全な自動運転システムをユーザーに提供する。
また、同パートナーシップでは、自律走行車開発プラットフォーム NVIDIA DRIVE PX AIを使用して乗用車に対する最高のNCAP安全評価を獲得するとともに、商用車やオフハイウェイ用途にも対応することを目指す。なお、NVIDIA DRIVE PXは、運用環境にすぐに利用できる単一のプラットフォーム上でNCAPに対応した安全性と自動運転機能の両方を提供する。
これにより、ZFとHELLAは、自律走行機能に適した先進の画像処理テクノロジとレーダーやセンサーのテクノロジを統合する最新の運転支援システムをはじめ、拡張性の高いシステムを実現するソフトウェアを開発することが可能になるとしている。
NVIDIAの創設者兼CEOであるジェンスン・フアン氏は、次のように述べている。「自動運転車の開発は、社会で最も重要な試みの1つであり、最も難しい課題の1つでもあります。ZFおよびHELLAとの提携では、NCAP対応の安全性を備えたAI自動運転ソリューションを世界中の数百万台の自動車に提供します。」
また、ZFフリードリヒスハーフェンのCEOであるステファン・ソマー博士は、「当社は、強力なエコシステムの構築に向け着実に前進しています。今年すでにZFは、ZF ProAIボックスに乗用車および商用車向けのNVIDIA AIテクノロジを採用した初のサプライヤーとなりました。HELLAとZFは数年前に包括的パートナーシップを締結したばかりですが、今回の両社とNVIDIAとのパートナーシップによって、交通の安全性が高まり、自律走行機能の開発が促進されるでしょう。」と述べている。