産業用ドローンの開発・販売を行うスカイロボット社は28日、太陽光パネルの故障検出ドローンシステムの国内特許を取得したことを発表した。本システムは、ドローンにより太陽光パネルの異常個所や故障個所を上空の最適な位置から検出するもの。これにより従来より低コストでの故障検出が可能となる。
太陽光パネルは、変換効率の向上と生産コストの低下により広く普及している。それと同時にメンテナンスの需要も高まり、さまざまな検出システムが開発されている。しかし、従来の目視や固定機械式等のシステムでは、どの部分に故障が起こっているのかを正確に検知するまでに多くのコストを要していた。
そこで同社は、目視による確認や探査装置の設置を行わず、故障個所を迅速に把握することが可能な探査システムを開発した。
本システムでは、ドローンに搭載された赤外線サーモグラフィカメラにより、異常が発生し熱を帯びた太陽光パネルの正確な個所を特定する。また、超音波技術を用いており、障害物の検出はもちろん、最適探査状態となるパネルとの距離や角度を保つことも可能だという。得られたデータは、リアルタイムで地上で受信でき、自動的に画像解析をするSKYANALYZERソフトウエアのスクリーンに表示される。
さらに、検出した個所を特定するため、レーザーポインタで該当箇所を照準照射するとともに、マーキング用カラーボールを発射する装置も備えている。
今回同社が取得した特許番号は第6145166号で、発明事項は「太陽光発電パネルの故障検出探査システム」となる。特許取得日は2017年5月19日。