アナログ・デバイセズは、固定周波数のピーク電流モード・アーキテクチャを採用した、デュアル出力の高効率 4MHz同期整流式降圧レギュレータ「LTC7124」の販売を開始したことを発表した。どのバージョンも旧リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売される。Eグレードの1000個時の参考単価は4.05ドルから。
このたび発売された「LTC7124」は、熱特性が改善された小型3mm×5mm QFNパッケージで供給される、EMIを低減するスペクトラム拡散変調付きのデュアル3.5A、17V、4MHz同期整流式降圧レギュレータ。
オプションのスペクトラム拡散周波数変調機能を内蔵し、放射および伝導EMIノイズを低減する。フットプリントが3mm×5mmの小型パッケージで、各チャネルから最大3.5Aの連続出力電流を供給するか、あるいは最大7Aの2フェーズ・シングル出力を生成する。
スイッチング周波数は500kHz~4MHzの範囲で設定でき、小型で低価格のコンデンサとインダクタを使用できるほか、ノイズの影響を受けやすいアプリケーション向けに外部クロックに同期することも可能。
3.1V~17Vの入力電圧で動作し、出力電圧範囲は0.6VからVINの99%まで、出力電圧精度が±1%と高いため、1~4セルのリチウムイオン電池のアプリケーションや5Vおよび12Vの中間バス・システムに適している。そのほかの主なアプリケーションとして、バッテリ駆動システム、ポイントオブロード電源、携帯機器、ハンドヘルド・スキャナなどがある。
また、各チャネルは、RDS(ON)が80mΩと40mΩの内部NチャネルMOSFETスイッチを使用し、95%の高い効率を達成している。2つのチャネルは位相を180°ずらして動作し、入力容量と出力容量の両方を最小限に抑える。さらに、ユーザが選択可能なBurst Mode動作を使用して軽負荷時の効率を最大にできるので、両チャネルをイネーブルしているときの暗電流はわずか8μA、ひとつのチャネルの場合の暗電流はわずか5.5μAとなる。
ノイズを最小限に抑えたいアプリケーションでは、強制連続モードで動作するように設定し、出力電圧リップルや潜在的なRF干渉を低減することが可能。このほか、入力過電圧および過熱保護、パワーグッド電圧モニタ、各チャネルの個別ソフトスタート機能、内部または外部ループ補償、プログラム可能な電流制限、短絡保護といった特長がある。