日立ソリューションズは6月27日、ジネスデータの活用を支援する「活文」にAI(人工知能)を取り入れ、企業の業務革新を加速するソリューションとして、「活文 問合せ対応業務効率化・情報活用ソリューション」と「活文 データエントリ業務支援ソリューション」の2製品を発表した。価格は16万円(税別)から、販売開始は7月3日を予定している。
活文にAIを取り入れることで、これまで人手に頼らざるを得なかった煩雑な業務を自動化し、大量のドキュメントの読み込みと解析をAIに行わせることで、人が考察・判断に集中できるようになるとしている。これにより、企業は業務の効率化やビジネスデータの高度利用による課題解決が可能になるという。
問合せ対応業務効率化・情報活用ソリューションは、活文の企業間情報共有システムをベースに、類似する対応履歴のレコメンドにより問い合わせ対応を効率化するとともに、問い合わせ窓口に寄せられる声をAIで分析し、新たなニーズを発掘する。
また、保守対応業務などにおいて企業間情報共有システム「活文 Managed Information Exchange」を使い組織横断的な問い合わせ情報の共有を実現するとともに、ボットが過去の問い合わせ履歴やFAQを自然文検索し、その結果を自動的にレコメンドすることで、回答をサポート。
さらに、蓄積した問い合わせ履歴は同義語の定義や分類の定義をしなくても、AIが関連性の高い内容を類推して自動分類する。管理者は、分析結果をファイルで出力したり、グラフなどの視認性の高い画面で確認などができるという。
これにより、主に製造業など国内や海外の他拠点からの問い合わせに対応している企業は、よくある問い合わせに加えて、関係部門へのエスカレーションが必要な問い合わせを含めた対応効率の向上を可能としている。
加えて、実際に蓄積した情報に含まれる言葉で分類することで、新しいキーワードや専門用語が含まれる場合でも、分類を再定義することなく、新たなトレンドやニーズを見つけ出し、製品企画や機能強化に生かすことができるという。価格は個別見積もり。
一方、データエントリ業務支援ソリューションは、スキャンした書類から、必要なデータを活文のデータ自動抽出基盤に搭載したAIで自動抽出する。これまで人手による膨大な作業量が発生していたデータ・エントリー業務を効率化するデータ自動抽出基盤「活文 Intelligent Data Extractor」を新たに提供していく。
同製品は、搭載したAIの機械学習機能を使い、自動抽出し、フォーマットが異なる書類でも罫線や周辺の文字情報から候補を抽出するため、抽出結果が誤っている場合は訂正内容を学習させることで認識精度を高められるとしている。また、紙書類の電子化やスキャニング、OCR処理部分を含め、必要なシステムも提供するという。
これにより、企業の入力担当者は抽出結果を確認するだけになり、業務負荷や人的ミスを大きく軽減できるとしている。Intelligent Data Extractorのサブスクリプション・ライセンス価格は、月額16万円(税別)~。