日立システムズは6月27日、声から心の健康状態の変化を捉え、うつ病をはじめとするメンタル疾患の予防や未病の早期発見に寄与するクラウド型のサービス「音声こころ分析サービス」を発表し、同日から販売開始した。月額費用は1IDあたり300円(税別)~
このサービスは、スマートフォンや固定電話、携帯電話などから録音した音声データから声帯の変化を分析して心の健康状態を数値化し、約15秒で分析結果をPCやスマートフォンに表示するもの。
また、分析結果は利用者本人だけでなく、管理者も参照可能なため、メンタル疾患者およびその予兆が見られる利用者の早期発見を支援する。
一方、医療機関がサービスを活用する場合、医師は診察や問診で得た情報以外に、患者の心の健康状態を数値化された情報として得られるようになるほか、前回の診察からの傾向を把握する補助的な支援ツールとしても活用することができるという。
本サービスは、販売開始に先立ち、神奈川県で試行導入されたほか、民間企業でも働き方改革ならびに生産性向上を図る目的で実証実験がなされており、その中で挙げられた要望を踏まえて機能を強化しているという。
また、7月以降はIoTを活用した健康経営の推進のために自社内で本サービスの利用を開始するほか、鎌倉市においても職員の健康サポートの一環として試行導入する予定だという。
さらに、新六本木クリニックにおいては、医師が患者の日々の心の健康状態を把握するための支援ツールとして正式導入されることが決定しているという。
今後、日立システムズは、住民サービス向上に取り組む自治体や企業、教育機関、介護施設、医療機関などに向け、積極的に本サービスを提案し、2020年までに累計7億円の販売をめざす。