東洋紡は6月19日、黄色ブドウ球菌が持つ薬剤耐性遺伝子を簡単・短時間で自動的に検出できる全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」向け体外診断用医薬品「ジーンキューブ mecA」の販売を開始した。

抗菌薬の効果が得にくい「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)」は、感染した場合、治療法が限定されてしまうため、感染症がMRSAに起因するか否かを検査する必要があるが、検査結果が出るまでに従来手法は2日ほどかかるという課題があった。

同薬品は、従来のような血液培養試料から処理する必要がなく、直接メチシリン耐性遺伝子を血液培養試料から検出することが可能であるため、検体処理後から最短で35分、検体処理を含めても60分以内に検査結果が得ることができる。また、検出精度も99.7%を達成しており、メチシリン耐性遺伝子のみを特異的に検出することが可能という特徴がある。

なお、GENECUBEの価格は1600万円(税別)、ジーンキューブ mecAは1箱(48テスト分)で10万6000円(税別)となっており、同社では、GENECUBEの販売を今後、海外にまで拡大していくことを計画しているほか、ジーンキューブ mecAの売り上げについて、2020年度に1億円を目指したいとしている。

「ジーンキューブ mecA」

全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」