MM総研は6月15日、国内MVNO市場の2017年3月末実績を発表した。

発表によると、独立系MVNO事業者がSIMカードを活用し、独自の料金プランで提供する独自サービス型SIMの回線契約数は、2017年3月末で810万回線となった。2016年3月末時点では539.4万回線だったので、1年間で回線数は50.2%増加したことになる。

独自サービス型SIMの市場規模 資料:MM総研

また、2017年3月末時点の携帯電話(3GおよびLTE)契約数は1億6273万回線。独自サービス型SIMの回線契約数は、携帯電話(3GおよびLTE)市場全体から見ると、構成比で5.0%となり、2016年3月末の3.4%から1.6ポイント増加した。

2017年3月末時点の事業者シェアを見ると、1位はOCNモバイルONEなどを提供するNTTコミュニケーションズ。これに、IIJmio SIM・BIC SIMなどを提供するインターネットイニシアティブ、楽天モバイルを提供する楽天、mineoを提供するケイ・オプティコム、FREETEL SIMなどを提供するプラスワン・マーケティング、BIGLOBE SIMなどを提供するビッグローブの、UQ mobileを提供するUQコミュニケーションズが続く。

独自サービス型SIMの事業者シェア 資料:MM総研

個人向けサービスだけに限定した場合、2016年9月末に引き続きインターネットイニシアティブのシェアが1位だったという。

2016年9月末からのシェア推移を見ると、1位のNTTコミュニケーションズ、2位のインターネットイニシアティブがシェアを落とす一方、3位の楽天、4位のケイ・オプティコム、5位のプラスワン・マーケティング、7位UQコミュニケーションズのシェアが増加した。

MM総研は、2019年3月末時点における独自サービス型SIMの総契約回線数を1570万回線と予測。引き続き、低価格SIM・低価格スマホ領域の成長が見込める一方、大手キャリアは資本力を背景として新プランやサブブランドで独立系MVNO包囲網を強めており、適切な競争環境を維持する為にも注視が必要と分析している。