キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)は6月8日、Z-Worksと資本業務提携を行い、IoTを活用した介護支援ビジネスを本格展開していくことを発表した。

同資本提携は、キヤノンMJの「ベンチャー協業イノベーションプログラム」の一環として行われるもの。両社はこれまで、IoTを活用して入居者の居室内の状態を検知する「居室見守り介護支援システム」を構築し、SOMPOホールディングス傘下のSOMPOケアネクストの介護施設に先行導入していた。これを今後、SOMPOケアネクストの全国115介護施設で導入する予定だ。

同システムは、非接触の心拍センサーやドアセンサー、モーションセンサーによりベッド上の入居者の心拍や呼吸数、居室内での人の動き等を検出し、クラウド側の行動翻訳エンジンにより各センサー情報を解析。介護職員は、居室内での入居者の状態変化をPCやタブレット端末等で常時確認することができ、問題発生時にはアラート通知により素早い判断や対応が可能となる。

これにより介護職員の巡視業務の負荷を軽減し、生産性の向上を図ることにより介助が必要な人への介護ケアの時間にあてることで入居者へのサービス向上を実現する。

「居室見守り介護支援システム」イメージ

また、同システムは、センサーの設置工事が不要であることに加え、クラウドサービスでの提供となるため、既存の設備を入れ替えることなく安価に導入することができる。

キヤノンMJは、今回の出資に伴い本年7月に介護支援専門部門を組織化。中堅・中小企業を対象に販売展開を行うキヤノンシステムアンドサポートや大手企業を対象とする直販部門が同システムを拡販していく。

今後、同システムに加えキヤノンが得意とする映像・画像を活かした画像解析技術と組み合わせたソリューションを構築することで介護支援ビジネスを加速させ、2020年には年間