GDBデベロッパチームは6月4日(米国時間)、「GDB 8.0 released!」において、GDBの最新版となる「GDB 8.0」の公開を伝えた。最新版は、ダウンロードページから取得可能。
DGBはC/C++、Objective-C、Ada、Pascalなどさまざまなプログラミング言語のデバックを実施するためのツール。ステップ実行をはじめて多くの機能を提供しており、デバッガとして幅広く利用されている。
「GDB 8.0」の主な変更点は次のとおり。
- rvalue参照のサポート(C++)
- Pythonスクリプト拡張(実行中のbtraceにアクセスする新しい機能の導入とRvalue参照のサポート)
- GDBコマンドインタプリタにおける引数の数の無制限化とevalにおけるユーザ定義引数のサポート
- DWARF 5のサポート
- GDB/MIの拡張(-file-list-shared-libraries、-target-flash-erase command)
- FreeBSD/mipsサポート(mips*-*-freebsd)
- MS-Windowsホストにおけるコマンドラインリダイレクションのサポート
- MS-Windowsにおけるスレッド名サポート
- フラッシュメモリを削除するための新しいGDB/CLIコマンドの導入
- gcjでコンパイルされたJavaプログラムのサポート廃止
- FreeBSD/alphaのサポート廃止(alpha*-*-freebsd*)
- GNU/kFreeBSD/alphaのサポート廃止(alpha*-*-kfreebsd*-gnu)
なお「GDB 8.0」のビルドには次のツールが必要とされている。
- GCC 4.8またはこれ以降のバージョンに相当するC++コンパイラ
- GNU make 3.81およびこれ以降のバージョン
GDBはさまざまなプロジェクトで使われているデバッガツール。コンパイラインフラストラクチャはGCCからLLVMへ移行するケースが出ているが、デバッガはGDBを使い続けるというケースが多い。ただし、LLVMのデバッガも開発が進み、デバッガにLLVM版を利用するケースも増えている。