アドバンテックと京セラコミュニケーションシステム(以下、KCCS)は7日、IoTアプリケーションにおける「SIGFOX(シグフォックス)」の普及に向けたセンシングプラットフォームの提供において戦略的パートナーシップを発表した。
多種多様なアプリケーションのIoT化に伴い、爆発的な数のセンサーが普及していくと予測されるが、現実はIoTデバイスの普及が予測を下回り、総務省情報通信白書によると、2020年までのIoTデバイスの普及は、2015年時点で予測された530億デバイスから304億デバイスへと下方修正された。その要因は、通信やサービスに掛かるコスト、センサー設置用の電源確保の問題、センサーデータをクラウドで容易に活用するための仕組み、そしてIoTにおけるセンシングプラットフォームの標準化が欠如している点などが挙げられる。
今回の両社の提携は、IoTセンシングプラットフォームの標準化の推進により、センシングデバイス市場の拡大を目指すM2.COM規格準拠のワイヤレスIoTセンサーノード製品「WISE-1500シリーズ」を販売するアドバンテックと、M2.COM規格のコアメンバーの1社であるSIGFOXのグローバルIoTネットワークサービスを日本で展開するKCCSがパートナーシップを結ぶことで、日本市場におけるIoTサービスの普及を共に目指すものだとしている。
この発表に伴いアドバンテックは、SIGFOXの特長を活かしたセンシングデバイスを容易に開発できるM2.COM規格準拠のSIGFOX対応製品を、今後新たにラインナップに加えるとともに、KCCS SIGFOXパートナープログラムにも参画し、KCCSと共にSIGFOXネットワークを活用したIoTサービスの普及に努めるという。
さらに両社は、アドバンテックの国内代理店を通したセンシングプラットフォーム顧客開発、およびKCCSグループのKCCSモバイルエンジニアリング、KYOCERA Communication Systems Singapore Pte、そしてシンガポール・台湾のSIGFOXオペレータであるUnaBizとも連携し、東南アジアでのソリューション展開を行い、M2.COMベースのセンサーノードを2020年までに100万台市場に展開することを目標にするということだ。