リンクスインターナショナルは5月26日、中国のロボットメーカーUBTECH Roboticsと国内代理店契約を締結したことを発表。第1弾製品として、2足歩行ロボット「Alpha 1 Pro」や、組み立てロボット「Jimu」シリーズを6月3日より発売する。希望小売価格は、Alpha 1 Proが62,640円、Jimuシリーズは16,308円から。
UBTECHは中国・深センに本拠を置くロボットメーカー。2012年に創業したまだ若い企業であるが、2足歩行ロボットのAlphaシリーズ、教材ロボットのJimuシリーズ、サービスロボットの「Cruzr」などを開発しており、現在、世界25カ国で製品を販売中だ。今年のCESでは、Amazon「Alexa」を搭載した2足歩行ロボット「Lynx」を発表して話題にもなった。
今回、リンクスが日本国内で発売を開始するAlpha 1 Proは、身長398mm、重量約1.7kgの2足歩行ロボット。自由度は、脚部10軸(5軸×両脚)+腕部6軸(3軸×両腕)の合計16軸で、自社製のサーボモーターを搭載している。製品はキットではなく完成品となっており、自由度の拡張などは考えられていない。保証は6カ月で、制御ユニットのみ1年。
ダンスのデモ。頭部が固定で動かせないのはやや残念なところ
筆者も操縦してみた。ジャイロは非搭載だが、そこそこ安定している
コントローラはARM Cortex-M3を採用。搭載バッテリは7.4V/2200mAhで、60分程度の動作が可能。ACアダプタによる駆動にも対応する。サンプルモーションが付属するほか、専用ソフトウェアを使えば、オリジナルのモーションを作成することができる。通信機能はUSBとBluetooth。iOS/Androidの専用アプリから、ロボットを無線操縦することも可能。
日本ではすでに各社からさまざまな2足歩行ロボットが発売されており、そういう意味ではやや特殊な市場であると言えるが、このサイズの完成品でありながら6万円台というのは、かなり安価な印象。コストパフォーマンスの高さが大きな魅力となりそうだ。
Alphaシリーズには、初代の「Alpha 1」、改良型の「Alpha 1S」、そして最新モデルのAlpha 1 Proがある。基本的なデザインはほとんど変わっていないが、Proではサーボモーターが強化されているとか。またAlphaシリーズには、AIを搭載した「Alpha 2」もあるが、日本語に対応していないため、国内での発売は未定だ。
またJimuシリーズは、サーボモーター、センサー、各種ブロックを組み合わせ、ロボットを作ることができるキット。セット内容が異なる製品が用意されており、リンクスは今回、「Inventor Kit」(49,680円)、「Explorer Kit」(24,840円)、「KarBot Kit」(18,792円)、「TankBot Kit」(18,792円)、「Mini Kit」(16,308円)の5種類を発売する。
対象年齢は8歳以上。STEM教育向けに考えられており、GUIベースの言語を使ったプログラミングが可能。iOS/Androidの専用アプリを見ながら、さまざまなロボットを組み立て、制御する方法を学習できるようになっている。