インターコムは5月23日、流通、製造、金融など各種業界のEDI(オンライン電子データ交換)やFAXによる企業間取引を支援するB2B統合サーバ「Biware EDI Station 2(バイウェア イーディーアイ ステーション ツー)」を開発したと発表した。同29日に販売を開始する。
新製品の特徴として「SFTP(SSH File Transfer Protocol:SSHの仕組みを使用したファイルを転送するプロトコル)とFAXを含む合計8種の通信手順に対応」「VANセンターや卸売企業で重宝する明細単位でのデータ抽出/並び替え機能に対応」「新規ジョブフローを対話形式で簡単に作成できる専用ウィザードを搭載」「1日の取引予定と実行結果を一覧で確認できる運用モニターを搭載」の4点を挙げている。
SFTPとFAXを含む合計8種の通信手順に対応では、国内で普及しているインターネットEDIの4手順(JX手順、EDIINT AS2、ebXML MS、SFTP)、レガシーEDIの4手順(JCA 手順、全銀手順、全銀TCP/IP手順、FAX)を搭載し、幅広いEDIニーズに対応。
新たに追加したFAXについては、すでにFAXサーバとして製造業、金融業などに採用されている「まいと~く Center Hybrid」との連携により実現。SFTPは、主に海外との企業間取引や拠点間のファイル転送に利用されており、汎用性の高い通信手順として幅広い用途に活用できるという。
VANセンターや卸売企業で重宝する明細単位でのデータ抽出/並び替え機能への対応に関しては、データ変換機能について、新たに受信データに対する明細(レコード)単位でのデータ抽出や並び替えを可能とした。
例えば、VANセンターが複数の卸売企業から受信したメーカー向けの発注データを一時的に蓄積し、同一メーカー向けの発注データを1つのファイルに結合した上で商品コード別に昇順(または降順)で並び替えを行い、該当のメーカーへ送信するという一連の処理を自動化できる。
また、卸売企業が複数の小売企業から受信した発注データをメーカー別や商品別に明細を並び替えた上で帳票システムなどにデータを渡したい場合にも活用を可能としている。なお、データ変換形式は、流通 BMS、UN/EDIFACT、CII(EIAJ、JTRN など)、固定長(JCA など)、可変長(CSV、TSVなど)、DBMS(SQL Server、Oracle)といったデータの相互変換に対応している。
新規ジョブフローを対話形式で簡単に作成できる専用ウィザードについては、ウィザードに沿って条件を入力することで、新規ワークフローを作成できるワークフロー作成ウィザードを新たに搭載。これにより、通信手順ごとに送信 / 受信の基本的なワークフローを簡単に作成することが可能。
さらに、一度作成したワークフローに対して一部を変更したい場合には、アクションアイコンのドラッグ&ドロップ操作でジョブフローを編集できるワークフロー作成画面を用意しており、専用ウィザードと専用編集画面により、ノンプログラミングによるワークフローの作成を支援するという。
1日の取引予定と実行結果を一覧で確認できる運用モニターは、毎日の取引予定と実行結果を時系列に並んだ一覧で確認できる。管理者は、モニター画面を常時立ち上げておき、仮に取引エラーが発生した場合でも画面から状況を確認した後、迅速に対応を図ることを可能としている。
なお、取引エラーが発生した際はモニター画面上から確認できるほか、メール送信やWindowsイベントログへの出力で確認することもでき、管理者は自身の管理スタイルに合わせて取引エラーを即座に確認し、対応を図ることができるという。