三菱電機は5月17日、重要インフラの制御システムに対するサイバー攻撃を検知する「サイバー攻撃検知技術」を開発したと発表した。

開発した検知方式は、制御システムの運転状況ごとに異なる正常命令をルール化して、正常命令からの逸脱を攻撃と見なすもの。プラントの模擬システムで実証済みだという。

同社によると、既存技術では2.44msかかる攻撃検知の処理を0.04msで処理可能であり、目標性能1.44msを満たすことを可能にしたという。

これにより、時間のかかる不審パターンとの照合が不要になり、制御システムのリアルタイム性を確保しつつ攻撃検知を実現することが可能になるとしている。

三菱電機が開発したサイバー攻撃の検知技術の仕組み

今後の展開として、2018年度以降に、発電プラント向け制御システムなどで順次製品化を予定。また、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「重要インフラ等におけるサイバーセキュリティーの確保」と連携し、電力分野以外の重要インフラでの実証が計画されている。