電通は5月17日、人工知能(AI)による広告コピー生成システム「AICO(アイコ/AI Copy Writer)」のβ版を開発したと発表した。
同システムでは、TPOに合わせてリアルタイムにメッセージを変化させることができ、インターネット広告や屋外・交通広告などにおいて、よりパーソナライズした次世代型の広告配信が可能となる。
発表によると、同社は次世代型広告に関する研究を5年ほど前から行っており、その中で広告コピーの良し悪しによって広告効果がどのように変化するかの定量・定性的評価を行ってきたという。
同研究をさらに発展させ、今回、静岡大学情報学部の狩野研究室(狩野芳伸准教授)との共同開発により、今回のシステム開発に至った。
なお、今回の発表に先駆け、両者は2016年、双方の知見・ノウハウ・データを組み合わせた「人工知能が書いたキャッチコピーによる新聞広告」を出稿。実際に広告制作の実務に携わる同社コピーライターが人工知能の学習をサポートすることで、より人間に近いコピーの生成を可能にしたという。
同社は今後、発展的に研究開発を進め、より具体的な広告効果が期待できる広告生成の実用化を目指すとともに、人工知能と人間のクリエーターの協業による、これまでにない新たな広告手法の研究・開発を進めていく考えだ。