PwC Japanグループは5月15日、東京・大手町に新オフィスを開設したと発表した。PwCあらた有限責任監査法人、PwCアドバイザリー合同会社および、その関連法人が順次移転し、新オフィスでの業務を開始する。

新オフィスは、(1)在宅勤務やフリーアドレス制などの多様なワークスタイルへの対応、(2)Googleなど最新テクノロジーの活用、(3)スタッフ間のコラボレーションの促進の3点を考慮した設計により、スタッフの「働き方改革」を推進できるオフィス環境を目指している。同オフィスは、三菱地所が「働き方改革」のモデル拠点として本社を移転予定の「大手町パークビルディング」(千代田区)内に構える。

デザインコンセプトは「Layered Box」で、PwCのロゴの色の重なりに着想を得ており、目的別に集まる場所「Box」を作ることで、マグネットのように人が引き付けられ、チーム、部門、テクノロジー、情報、クライアントとの交流が生まれる場所になり、それが重なり合うことで新たな価値を生み出すというコンセプトだという。

新オフィスは、画一的で個人が作業する場としてのオフィスから、個々の目的に沿った多様なスペースを設け、効率的な働き方を推進するため、フリーアドレスオフィスに適した最新の家具やミーティングスペース、フォーカスルーム、Googleの活用、デュアルモニターエリア、カフェスタイルのレイアウトなどを採用した。

フリーアドレスオフィスに適した最新の家具として、1フロア約1030坪を整形無柱の大空間によりフロア全体の視界を確保し、机は平行四辺形とすることで、正面に座る人との視点の交錯を防ぎ、個人の集中を妨げないほか、座る人に合わせて快適な姿勢を保つ機能を持つ椅子が導入されている。

最新家具を採用したオフィスイメージ

ミーティングスペースは、機会を逃さずに議論や会議を即座に実施できるよう、立ったまま気軽に打合せができるスペースが設けられており、会議室を予約し、参加者に招集メールを送付してミーティングするのではなく、短時間での打ち合せを促進することで、仕事の効率化につなげる。フォーカスルームは、個人での電話や集中して業務に取り組むスペースも必要となるため執務フロアに設ける。

ミーティングスペース

フォーカスルーム

Googleの活用では、同社はグローバルでG Suiteを導入しているため、Google カレンダーからミーティングルームの空き状況が検索でき、自分の予定に合わせて部屋の予約が簡単にできるようになることに加え、一部のミーティングルームではChromebox for meetingsを設置したカメラ付きのディスプレイを採用。

これにより、ハングアウトでの会議がスムーズにできるようになり、在宅勤務などの遠隔地で仕事をするスタッフとのコミュニケーションを円滑にするという。デュアルモニターエリアは、膨大な資料を扱うディールアドバイザリー部門が徹底的なペーパーレス化を目指すため、280席を設置する。

カフェスタイルのレイアウトは、「カフェで仕事をすると作業がはかどる」という若手スタッフの意見を踏まえ、1フロアを「X‐LoSエリア/カフェ」とし、カフェやショップ、バーカウンターを設置してスタッフが予約なしで自由に仕事ができるエリアとした。

業務の異なるスタッフも自然に顔を合わせることができる場として、グループ間のコミュニケーションの機会を促進することに加え、パーティなどのイベントのほか、定期的にPwCが開催するセミプロアーティストの発掘のためのコンペティションの実施も予定している。

カフェスタイルを採用したレイアウトのイメージ