富士通は5月11日、さまざまな現場でのコミュニケーションの変革を実現する「FUJITSU IoT Solution Smart Communication(フジツウ アイオーティーソリューション スマートコミュニケーション、以下、スマートコミュニケーション)」の提供を開始すると発表した。
新ソリューションでは、クラウドベースのIPトランシーバーやチャット・写真を活用したマルチメディアなコミュニケーションサービスをスマートフォン1台に集約し、これらを利用するために必要となるスマートフォン端末の準備から、初期導入・運用支援・保守サポートまでトータルで提供する。業務用のトランシーバーではカバーできない屋内外や他フロアとの通話、写真や動画を使った正確な情報の共有、チャットや掲示板による時間と場所を選ばない情報伝達などを実現する。
同ソリューションは「IPトランシーバーサービス」「ビジネスSNSサービス」に加え、オプションの「デバイスLCMサービス」の3つのサービスから構成される。
IPトランシーバーサービスは、シアンス・アールが提供するスマートフォンアプリ「Aldio クラウド」を使い、グループ内の一斉通話や指定した相手との個別通話ができるほか、通話を自動的に録音し、いつ・誰が・何を話したかを通話履歴から本人や管理者が確認することが可能だという。
ビジネスSNSサービスでは、ワークスモバイルジャパンが提供する「LINE WORKS」を採用し、チャット(トーク)機能で、1対1または目的別に設定したグループメンバー間でのメッセージやスタンプ、写真によるコミュニケーションが可能。また、掲示板(ホーム)機能で、情報交換や意見交換を行うこともでき、管理機能としてメンバー管理機能、利用履歴のモニタリング機能なども備えている。
デバイスLCMサービスにおいては、法人向けSIMフリースマートフォン「ARROWS M357」を、デバイスLCM(Life Cycle Management)やスマートフォンの資産管理、セキュリティ対策を実現するMDM(Mobile Device Management)サービス込みの月額レンタルで提供する。
導入時のアプリケーションのインストールや設定、故障時の保守サポート、機種の切り替えから回収まで端末利用のライフサイクルを通じ同社が統合的に管理するほか、端末レンタルなしのLCMサービスだけの利用や、必要に応じてサービスメニューを選択できるため、導入コストを削減できるとしている。
利用は小売店舗や製造現場、建設現場、広告代理店、イベント運営会社などを想定している。今後、同社は業務コミュニケーションのデータとクラウド上のほかのデータとを組み合わせ新たな価値を提供するなど、データの利活用を中心に本ソリューションの拡充に取り組む。