ファイルメーカーは5月10日、カスタムApp作成の統合プラットフォームである「FileMaker 16 プラットフォーム」をリリースした。同日より発売する。
FileMaker プラットフォームは、ビジネスチームがカスタムAppを作成、共有、および実行するために必要なさまざまな機能が含まれているため、モバイルやクラウド、オンプレミスで展開するカスタムAppの設計と配信をシンプルかつ速く実行できる特長がある。
今回、最新版として、FileMaker 16 プラットフォームを発表。主な新機能として、「モビリティ」「統合」「開発」「スケーラビリティ」「セキュリティ」を提供する。
モビリティ機能では、スクリプトを使用したアニメーションとトランジションを追加した。iOSアプリケーションの「FileMaker Go」でカスタムAppを操作する際、視覚的なトランジションを提供することで、よりわかりやすくユーザを誘導できるようになる。また、領域監視のスクリプトステップを使って、iPadやiPhoneがiBeaconに近づいたとき自動的にアクションを実行したり、ジオフェンスに入ったとき自動的に位置情報を取得することが可能だ。
統合機能では、強化されたcURLオプションや、あらかじめ定義されたJSON関数をFileMaker Proで使用でき、ほかのWebサービスやアプリケーションとのデータ交換が容易になる。
開発機能では、新しいレイアウトオブジェクトウインドウで、レイアウト上のすべてのオブジェクトを階層的に表示された一覧で確認できるようになった。これにより、オブジェクトのセットをグループ解除しなくても、1つのオブジェクトに対して容易に変更を加えることができる。
スケーラビリティ機能では、FileMaker WebDirectを使用してアクセスする場合、最大 500 ユーザが同時にカスタム App を使用できるようになり、チーム全体でデータを共有しやすくなった。
セキュリティ機能では、サードパーティの認証プロバイダを使用したOAuth 2.0によるシンプルな認証情報管理により、カスタムAppのセキュリティと安全性が向上する。Amazon、Google、Microsoft Azureのアカウント認証情報があれば、それを使用してFileMakerベースのカスタムAppにログインできる。
提供価格(税別)は、個人向けシングルライセンスの「FileMaker Pro 16」が3万8000円、個人向けシングルライセンスの「FileMaker Pro 16 Advanced」が6万3000円、ボリュームライセンスの「FileMaker Server 16」が9万9000円、「FileMaker Licensing for Teams (FLT) 5ユーザ接続 (最大500ユーザー接続まで購入可能)」が、年額9万6000円となる。