Microsoftは5月1日(米国時間)、「OpenSSH Security Testing Kick Off|Windows PowerShell Blog」において、これまで移植を続けてきたWindows版OpenSSHの開発作業がリリースへ向けた段階に到達したと伝えた。Microsoftは開発者やアドバンストユーザーに対してWindows版OpenSSHの使用とバグの報告などを呼びかけている。
Windows版のOpenSSH実装はPowerShell/Win32-OpenSSH - Releaseから取得可能。これはWindowsのPowerShellでネイティブに動作するOpenSSH実装を開発するというもので、ほかのオペレーティングシステム向けに開発されているOpenSSHと同じコードベースのままWindowsで動作するように作業が進められたものとされている。
MicrosoftはすでにWindows 10でUbunsuを動作させる機能を提供しており(Windows Subsystem for Linux)、この機能を経由すればLinux版のOpenSSHをWindows上で実行することができる。しかし、この機能はWindows 10に限定されており、Windows 7など現在最もシェアの多いWindowsでは利用できない。
Windows版のOpenSSHにはこうした制限がなく、Windows 10よりも前のバージョンのWindowsでも利用できるものと見られる。OpenSSHはインターネットを経由したリモートアクセスで広く使われているソフトウェアで、これまでWindowsではネイティブにOpenSSHが動作しなかった。Windows向けのOpenSSHが正式に公開されることになれば、これまでネイティブに接続できなかったWindowsのPowerShellからLinuxサーバへのアクセスを簡単に実施できるようになる。