米Googleは5月4日 (現地時間)、メイカーズ (Makers)の人工知能(AI)活用をサポートする「AIY Projects」を公開した。
MakersがAIを活用して、人とマシン(Human to Machine)のインタラクションを、人間同士(Human-to-Human)のようなインタラクションに変えられるようにするのがプロジェクトの狙い。まずは自然言語認識からリファレンスキットを提供する。音声認識は、従来のボタンを使った家電の操作を話しかけて行えるようにしたり、「郵便配達が来たら教えて」とロボットに話しかけてアシスタントを頼むというようなインタラクションを可能にする。
AIY Projectsの最初のリファレンスプロジェクトとして「Voice Kit」を発表した。クラウドサービス (Google Assistant SDK、Cloud Speech API)を利用したり、またはオンデバイスで動作する音声ユーザーインターフェイス (VUI)を構築できるキットだ。 Voice Hardware Accessory on Top (HAT)、Voice HATマイク・ボード、3" スピーカー、スイッチ、ケーブル、段ボール紙のケースなどが含まれ、あとはシングルボードコンピュータとSDカードを用意するだけで、音声でインタラクトできる小型デバイスを作成できる。段ボールケースやVoice HATアクセサリなどは、Raspberry Pi 3 Model B向けにデザインされており、動作確認もRaspberry Pi 3 Model Bで行われている。
また、VoiceKitにおいてAndroid Thingsを動作させることも可能。Internet-of-Things (IoT)デバイスのプロトタイプに適しており、商業用製品のソリューションへとスケールさせられる様々なソリューションに対応する。
Voice Kitは、米国のBarnes & Noble、英国のWH Smith、Tesco、Sainsburys、Asdaなどで販売され、MagPi Magazineの最新号(Issue 57)には印刷版に付録として付けられる。AIY Projectsはオープンソースリファレンス・プロジェクトであり、サイトを通じてVoice Kitのパーツリスト、組み立て手順の情報、ソースコードなどを公開している。