はじめて訪問するWebサイトでは、インターネットの操作に慣れたユーザーであっても戸惑うものだ。ましてやネットの操作に慣れないユーザーでは、たくさんの質問が出てくるのも当然である。インターネット通販サービス「LOHACO」(ロハコ)を運営するアスクルは、テキストベースの人工知能「マナミさん」がIBM Watsonのコグニティブシステムで進化したことを発表した。

「LOHACO」で働くマナミさん

LOHACOでは、2014年9月にマナミさんをWebサイト内に導入、2016年春にはスマホ版「マナミさん」もリリースされており、オンラインに店舗を構えるLOHACOユーザーの質問に応え続けてきた。2016年6月の段階で1/3の質問に1対1で向き合うロハコさん。単にコールセンター業務を効率化することが目的ではなく、操作を改善することでユーザビリティを向上させている。

28日、日本アイ・ビー・エムが提供するWatsonをベースにした対話システム「バーチャルエージェント」を「マナミさん」に導入したことが発表されている。「バーチャルエージェント」は、りらいあコミュニケーションズが提供する対話システムでNatunal Language ClassifierとRetrieve and Rankという2つのIBM Watson APIを組み合わせている。

従来のマナミさんでは、お問い合わせ対応履歴の中からマナミさんが回答できなかった質問を抽出し、これに適切な回答文をデータベースへ入力することで精度を高めていたが、実際のユーザーの質問で自身で学習し、精度を高められるようになった。これにより、自動化が進みマナミさんの運用負担が大きく軽減しているという。

様々な質問を的確にリンクや言葉で応えてくれる。インテリアを変えたいと聞くとストレートにリンクを教えてくれた

決済や配送についても即座に答えてくれる。年齢は秘密だった