NTTテクノクロスは4月27日、NTT研究所の特許技術であるパーソナルレコメンデーション技術を用いて開発したパーソナルレコメンドサービス「ShowBee(ショービー)」を、6月1日から販売を開始すると発表した。
新サービスは、顧客情報や購買履歴などからレコメンド情報を分析し、ECサイトを利用する消費者にECサイト上でのレコメンド情報の表示に加え、メールマガジンでもレコメンド情報を発信できるため、消費者の購買意欲を高められるという。
このレコメンド情報は、従来のレコメンドに商品紹介の多様化や購買サイクル・購買確率などのアルゴリズムを追加することで、見落としていた商品を気付かせることや、再購入のタイミングに合わせてアプローチできる。
また、同社のデジタルマーケティング製品「MarketingAuthority」とのシナジー効果により、運用管理者の運用負荷を軽減し、効果の高いマーケティング活動を支援するとしている。
主な特徴として、「少数データに対応したパーソナルレコメンド分析エンジンによるメール配信ASPサービス」「レポート機能」「データサイエンティストによるオプションレポート」の3点を挙げる。
分析エンジンについては、多様な消費者を想定した最適な販売促進を補うため、複数のエンジンを採用。これにより、少数データからの多様なレコメンド提示を可能にするとともに、独自アルゴリズムの利用により次回の購買タイミングを予測し、商品閲覧中に消費者が興味深い商品を抽出する機能を持つ。
従来のレコメンド配信系のASPサービスは、ECサイト上でレコメンドするのみだったが、同サービスは、ECサイトを訪問しなくても情報を提供できるよう、メールマガジンにも消費者に合わせたレコメンド情報を付与し配信可能としている。
レポート機能では、レコメンドの利用状況や売上額・ECサイトのPV(ページビュー)などの指標の推移を、時系列のグラフでチェックできる。これにより、レコメンドの効果を可視化することで、一目で把握できるという。
データサイエンティストによるオプションレポートは、学会発表歴を多数持つデータサイエンティストが、蓄積してきた過去データを利用した分析レポートサービスをオプションとして提供する。
なお、同サービスはMarketingAuthorityとの連携により、ECサイトの購買履歴データに加え、MarketingAuthorityで収集したメール配信履歴やWebページのアクセス履歴を利用することで、消費者に最適なコンテンツを抽出が可能だという。
さらに、そのコンテンツをMarketingAuthorityのメール配信機能やWebサイト機能で、消費者に最適なタイミングで提供を可能としている。一方、MarketingAuthorityで、従来は経験のある運用管理者が行なっていたレコメンドに関する設定を、ShowBeeとの連携により自動化できるため、運用管理者の運用負荷を軽減しつつ、経験者と同等の精度が高いレコメンドを実現できるとしている。