SCREENグラフィックソリューションズは27日、電波産業会が策定する「ARIB STD-B62」規格に対応した、4K・8K放送対応の「ヒラギノTVゴシック」6書体を開発したことを発表した。提供開始は2017年7月から。

ヒラギノTVゴシックを使った電子番組表の表示例(赤下線部がB62対応で新たに追加された文字)

ヒラギノTVゴシック書体見本

「ヒラギノTVゴシック」シリーズ開発の背景には、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関連した放送業界のニーズがある。2018年12月にはBSで4K放送の開始が決まるなど、テレビやケーブルテレビ放送などの受信・変換装置であるSTB(セットトップボックス)などのメーカーにおいて、4K・8K放送の電子番組表や字幕放送に対応したフォントへの要求が高まっているという。

こうした業界動向を受けて、同社は「ヒラギノTV丸ゴS W4/W6」「ヒラギノTV角ゴS W4」「ヒラギノTV丸ゴU W4/W6」「ヒラギノTV角ゴU W4」の6書体を開発した。

「ヒラギノTVゴシック」シリーズが準拠している規格「ARIB STD-B62」は、4K・8K放送に必要となる文字セットとして規格化されたもの。携帯電話事業者や放送局、衛星放送事業者、無線機器メーカーなどが加盟する日本の業界団体「電波産業会」が策定した。従来規格のARIB STD-B24の文字セット(7,568文字)に第3/第4水準の漢字・非漢字、ARIB用外字などの文字を追加し、合計1万1,696文字の文字セットを収録している。

なお、同社はこの製品を5月10日~から12日まで、東京都・有明の東京ビッグサイトで開催される「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC)」に出展する。