NTT、日立製作所、沖電気工業(OKI)、慶應義塾大学、KDDI総合研究所、古河電気工業の6機関は、「エラスティック光アグリゲーションネットワーク(EλAN:エラン)技術」の実証実験に成功したことを発表した。

「エラスティック光アグリゲーションネットワーク」とは、光周波数の利用効率を向上する適応変復調OFDM伝送方式を用いながら、アクセス(加入者-局舎間)・メトロ(局舎間)ネットワークを波長選択スイッチを介して光信号のまま伝送するネットワークのこと。

インターネット・ビジネス向け回線・モバイルなど複数のサービスで利用される異なる性質のトラフィックに対し、伸縮自在(エラスティック)な通信速度・光周波数帯域の割り当てを行うことができる。

今回、ネットワークに必要となる信頼性を光伝送路の制御方式やスイッチ技術の検討を通して追求し、検証機を用いて実験を実施。

局舎装置が故障しサービスが断絶しても、故障した装置から10km離れた別の局舎装置が自動的に10秒以内にサービス断絶前と同じ通信速度で再接続する実験に成功したという。

今回、NTTはOLT内動的帯域割当アルゴリズム技術の開発、日立は適応変復調OFDM伝送方式の制御技術の開発、OKIは適応変復調OFDM伝送方式対応の光送受信器技術の開発、慶應義塾大学は複数のOLT間動的帯域割当アルゴリズム技術の開発、KDDI総合研究所は波長選択スイッチで構成された光伝送路の制御技術の開発、古河電工は多ポート波長選択スイッチ技術の開発を担当した。

同技術は、技術は、2030年以降に訪れるサービスの多様化に適応できるアクセス・メトロネットワークの基礎技術として期待されているという。