東芝インダストリアルICTソリューションは4月25日、IoT(Internet of Things)向けスケールアウト型データベース「GridDB」を、AWSマーケットプレイスで、米国市場向けに販売を開始した。

マシンやセンサなどから大量のデータが集まるIoTシステムでは、分・秒周期、さらにそれ以下の周期で発生する膨大な時系列データを扱うことが求められているほか、各センサ内のデータの欠損や矛盾などがないようにデータの一貫性や整合性が求められているという。

GridDBは、IoTシステムや大規模な社会インフラシステムで発生するビッグデータを高速処理する用途に向けて、当社が開発したスケールアウト型データベース。

今回、米国市場でのIoTシステムや社会インフラシステムのニーズに応えるため、AWSマーケットプレイスでGridDBの販売を開始した。

AWSマーケットプレイスではWeb画面を数回クリックするだけで、IaaS(サーバーやストレージのクラウドサービス)とともにGridDBが用意され、すぐに使える状態にすることができる。また、時間単位での課金となるため必要な時間だけ手軽に高性能なデータベースを利用することが可能だという。

「GridDB」の活用イメージ

特徴として「IoTで重要な時系列データに対応」「データの高速な登録・更新・検索が可能」「データ量や処理性能に応じて容易に拡張・縮退が可能」「無停止運用の実現」の4点を挙げている。

IoTで重要な時系列データに対応では、データの集計やサンプリング(部分抽出)など、時系列データを効率的に処理・管理するための機能を用意している。

データの高速な登録・更新・検索が可能な点については、従来ハードディスクに配置していたデータをサーバのメインメモリに配置するインメモリ型アーキテクチャにより、高速にデータベース処理できるという。

データ量や処理性能に応じて容易に拡張・縮退が可能なことに関しては、少量のデータを取り扱う際には少数のサーバで処理することで初期投資を抑え、データの増加に応じてサーバを増やし、大量のデータ処理に対応するスケールアウトを可能としている。

無停止運用の実現では、データ複製をノード間で自動的に実行し、サーバに障害が発生しても、システムを止めることなく運用を継続できるという。