「F8」公式サイト

米Facebookは、同社の開発者イベント「F8」(現地時間18日から19日)を開催。4,000人以上が、カリフォルニア州サンノゼにあるマッケンナリー・コンベンションセンターに足を運んでいる。Facebook創設者兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、より良い社会を築くためにはテクノロジーの役割の重要性を説き、過去数十年にわたり、"友達同士や家族同士を繋げる"というFacebookの注力を今後は"人々がコミュニティを築く力へ"も注いでいくことを基調講演で述べ、最新テクノロジー分野でのイノベーションの数々を発表している。

AR機能を駆使できるプラットフォーム「Camera Effects Platform」では、簡単にWeb上でFacebookカメラやプロフィール写真にも使えるフレームを作れるフレームスタジオ、コードを使わずにFacebookカメラやライブ配信で使用できるARフレームを作成できるARスタジオ(β版/要申し込み)など、初心者でも扱えるツールが発表されている。ユーザー自身が手軽に写真やARを構築してFacebookやコミュニティをバージョンアップしていけるようになるプラットフォームだ。

さらにOculus Riftで利用できるVR環境「Facebook Spaces」は、インタラクティブなバーチャル空間に自身を反映したキャラクターを投影し、楽しく空間を有人と共有できるなどFacebookがSFやアニメの世界にいっそう近づきそうだ。

Facebook Spacesの動画(同社資料より)

開発者のための地域コミュニティ「Developer Circles

開発者向けには、地域の開発者とつながり学び、協力できるプログラム「Developer Circles」や開発者が世界各国1.4億以上の位置情報に自由にアクセスできる「Places Graph」など世界中のFacebookユーザーの協力を遺憾なく発揮できるツールも多数、発表されている。

FacebookのリサーチチームBuilding 8からは、新たなシステムへの取り組みも披露されている。"サイレントスピーチコミュニケーション"というシステムは、指や音声を使わない入力を目指している。"頭の中から直接タイピングする"というこのシステムは、ウエアラブルセンサーを通して通常入力の5倍の速度になる分間100ワードを目標に取り組んでいる。スピード以外にも、声を出さずに入力できるのでプライバシーに配慮した入力も可能になるとしているが、決して、頭のなかのランダムな思考を解読するものではなく、決定したテキストを入力へと繋げるものだという。

そのほか、F8での開発者向けツールや情報は公式ブログDeveloper BlogEngineering Blogでも発表されている。