シーメンスは10日、クラウドベースの産業用オープンIoTオペレーションシステム「MindSphere」の実証試験フェーズを完了し、日本国内での提供を開始すると発表した。当面はベータ版のリリースとなるが、継続的に開発を進めていくという。
「MindShpere」は、幅広い分野の事業会社が予防保全、エネルギーデータ管理やリソースの最適化などの領域でデジタルサービスの基盤として用いることができる、オープンなエコシステムとして設計されたシステムだ。専用ゲートウェイである「MindConnect Nano(マインドコネクト・ナノ)」が、装置や工場を同システムと接続する。
特に機械メーカーやプラント建設業においては、サービスの目的で全世界の機械や設備をモニタリングしたり、ダウンタイムを減らしたり、最終的には新しいビジネスモデルを提供することも可能となっているという。
また、MindSphereはシーメンスのデータベースサービスも担っている。たとえば、工作機械の予防保全(Machine Tool Analytics)や統合型ドライブシステム(Drive Train Analytics)などがある。
なお、MindSphereにつなげるためのその他のオプションには、ソフトウエアの仲介をするソフトウエア開発キット(Software Development Kit)や産業用オートメーションシステムSimaticとの統合などがあり、いずれも将来的に市場投入していく予定となっている。