インテックは3月29日、FinTechビジネスの基盤であるブロックチェーン技術の発展に寄与するため、The Linux Foundation(リナックス ファウンデーション)が進めるHyperledger(ハイパーレッジャー)プロジェクトの1つである「Hyperledger Iroha(いろは)」のオープンソース・ソフトウェア開発に開発パートナーとして参画すると発表した。同社によると、同プロジェクトに参画する開発パートナーは国内初だという。
いろはは、ソラミツが主導して開発を進める日本発のブロックチェーンのオープンソース・ソフトウェア。IBMなどの「Fabric」、Intelなどの「Sawtooth Lake」に続き、Hyperledgerプロジェクトとして世界で3番目に受諾された。
同プロジェクトは、シンプルな設計で開発者に理解しやすく開発しやすい構造と、通貨・ポイントなどのデジタル・アセットを容易に発行できること、モバイル・アプリケーションの開発が容易なiOS及びAndroidのライブラリを用意していることが特徴だという。
ブロックチェーン技術は、インターネット上で価値の流通を可能にした技術であることから、権利証の管理、シェアリング・エコノミー、サプライチェーン、流通システムなど、金融分野に加え、他の多様な分野でも応用が期待されている。
同社はこれまでも、先端技術研究所でのブロックチェーンの研究開発、また2016年5月にはFinTechプロジェクトチームを立ち上げ、技術者向けの社内研修の実施と実ビジネスへの展開を検討してきた。さらに、2016年10月には「富山ブロックチェーン研究会」を発足させ、地域におけるブロックチェーンの応用案創出とこれらに関する人的ネットワークを形成するなど、新たな分野への推進体制を構築。
今回、同プロジェクトのオープンソース・ソフトウェア開発への参画により、ブロックチェーン技術の実践力を養い、2018年度末までに大手金融機関向けブロックチェーン技術者を100人規模で育成することを目標にしている。
今後、ブロックチェーン技術の課題解決や標準化に積極的に取り組み、ブロックチェーン技術が安心・安全な技術として社会インフラを支える基盤となることを目指し、技術開発を推進していく。また、技術開発および実証実験を通じて、ユーザー企業の事業の発展に貢献していくとしている。