日経BPコンサルティングは3月24日、今年で17回目を迎えるブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2017」(回答者数:約5万5000人)の結果をまとめ、調査報告書を発売した。
調査によると、BtoC編「総合力」ランキングでは、92.8ポイント(偏差値)を獲得したアニメーション制作のスタジオジブリが、今回11年ぶりに首位を獲得。第2位には「YouTube」が、第3位には「アマゾン」が入った。
このほか、「カップヌードル」が調査開始以来初めて第5位とトップ5入りし、第6位に提供企業である「日清食品」がランクインした。第7位には、前回の第68位から大きく躍進した「ヒートテック」が3年ぶりのトップ10入りを果たした。
スタジオジブリは、新作映画『レッドタートル ある島の物語』に先駆け、2016年8月に「スタジオジブリ総選挙」をレッドタートルのWebサイト上で開催した。その結果、「千と千尋の神隠し」が最も票を集め、1週間限定の上映が全国5都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)で行われた。
また、「スタジオジブリ」の設立から新作までの30年間の歩みと、ジブリの作品作りに対する本気度が伝わる博覧会・展示会を全国5都市(東京、静岡、新潟、愛媛、熊本)で開催。こうしたファン参加型の施策が総合力を構成する1要素である「フレンドリー」の向上に寄与したと考えられるという。
例年トップ10の順位変動が少なかったBtoB編「総合力」ランキングだが、今回は半数が入れ替わった。
前回からトップ10に残ったブランドは、6年連続首位の「トヨタ自動車」のほか、「ホンダ」「ソニー」「Apple」「パナソニック」といった製造業の5ブランド。トップ10に入った残り5ブランドは、「アマゾン」「セブン-イレブン」「ヤマト運輸」「サッポロビール」「アサヒビール」といった業界の変革をリードする企業となった。
消費者との絆を示す指標であるロイヤルティ項目評価の「大ファンである、あこがれている」では、「スタジオジブリ」が首位となった。
続く「ソニー」は、2004から2013まではトップ3に入っていたものの、2014以降順位を第20位以下に落としていたが今回は第2位を獲得。第3位の「iPhone」は、2015以降トップ40に入り着実に順位を伸ばしている。「利用(購入)したい」では、「ユニクロ」が2年連続で首位となった。