損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は、日本アイ・ビー・エムの支援による「IBM Watson Explorer」の導入実証実験を3月に終え、2017年度中にその結果を保険金や給付金支払業務への本格活用として開始することを発表した。

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険は、これまでも"今までにない新たな価値を提供することにより、日本一イノベーティブな生命保険会社"になるという目的を掲げ、診断書などのデータ化や支払い業務担当者への注意喚起システムなどに取り組んできたが、今回IBM Watson Explorerの導入に向けた実証実験を経て、保険金や給付金支払業務の迅速化に向けて本格活用を行うことを発表している。

具体的には、請求時に提出される診断書等に記載された傷病名や手術名を約10,000種類という膨大なコードから選ぶ工程が、IBM Watson Explorerによる最適コードの自動付与、事案毎の認定の難易度の判定や難易度に応じた業務フローの構築、支払い結果の継続学習による認定制度の向上など、支払工程の効率化が見込めるという。今後は、保険金・給付金の"自動支払"の実現を通じて、現状平均約3営業日程度の所要時間をさらに短縮し、受付した請求の約30%を当日中に支払い手続きとする迅速化を目指すとしている。

また、IBM Watson Explorerの技術を保険金・給付金支払業務と保険募集業務という重要な部分で業務横断的に活用することで、顧客一人ひとりのニーズに沿った最適なサービス提供、品質の向上に努めていく。

今後の展開イメージ(同社資料より)