NECは3月23日、クラウド(SaaS)型のファイル暗号化サービスである「ActSecure(アクトセキュア)クラウドセキュアファイルサービス」の販売活動を開始した。新サービスは、中堅・中小企業のユーザーを中心にした、標的型攻撃などによる情報漏洩対策を実現するもの。
価格は、1アカウントあたり月額1000円(税別、最小契約単位は100アカウント)。サービス開始予定日は6月1日。販売目標は今後3年間で15億円だ。
同サービスは、50万アカウント以上の導入実績を持つという機密情報保護ソフトウェアである「InfoCage FileShell(インフォケージ ファイルシェル)」を、クラウド・サービスとして1アカウントあたり月額1000円から提供するもの。
機能としては、ローカル・ディスクやファイル・サーバに格納したファイルを自動で暗号化できるほか、Word/Excel/PowerPointといったMicrosoft OfficeやAdobe Readerなどの主要アプリケーションを始め、個別に利用したいアプリケーションのファイルも暗号化できる。ローカル・ディスクやファイル・サーバに格納したファイルを自動的に暗号化できるほか、自動的に暗号化しない共通サーバなどに格納したファイルも個別に暗号化が可能。
また、暗号化したファイルの操作時にパスワード入力が不要であり、暗号化を解除することなくそのまま編集や閲覧ができ、事前に利用者情報管理を行う認証サーバと認証を済ませておけばオフライン時も利用可能だという。
さらに、暗号化されたファイルの拡張子はそのままで、アイコンに鍵マークがつくだけのため、利用者は特別に暗号化を意識することなく操作できるとしている。
また、自動的に暗号化するフォルダを100個以上指定できるなど、暗号化ポリシーは管理者が一括で指定できるという。
クラウド・サービスでの提供に関しては、同社のクラウド基盤サービスである「NEC Cloud IaaS」上に構築したファイルの保護管理を行う管理サーバやデータベース・サーバに加え、利用者情報を管理する認証サーバであるMicrosoft Azure Information Protection(AIP)を組み合わせることで、ファイル保護機能をクラウド・サービスとして提供するとしている。