デンソーは3月21日、環境負荷の低減を目的として、でんぷん由来のバイオポリカーボネート(PC)および、ひまし油由来のウレタン樹脂を、自社製品の一部に採用したと発表した。
でんぷん由来のバイオPCが、トヨタ自動車向け純正カーナビゲーションの樹脂パネルへ、ひまし油由来ウレタン樹脂が、自動車向け排ガス船さの接続部の保護材へ、それぞれ採用された。このバイオPCは、表面硬度や光学特性が優れ、加水分解に強いという特徴を持っているほか、光の屈折が少なく、樹脂自体の発色性が高いため、塗装することなく使用することができるという特徴があるほか、ひまし油由来ウレタン樹脂は、ひまし油の分子構造を工夫することで高耐熱性を実現したものだという。
特に排ガスセンサは、自動車の排ガス中の特定ガス濃度を測るセンサで、高い耐熱性が求められているため、センサ制御ユニットに使われる樹脂には、従来、高価なシリコーン系樹脂が用いられていたが、今回開発されたウレタン樹脂は、シリコーン系に比べ安価ながら、150℃の耐熱化と発生ガスの低減を実現したものとなっているという。
なお、同社では、今後も植物由来樹脂の開発、使用製品の拡大を進めていく予定としている。