とやま観光推進機構と富山県立大学、富士通は3月17日、富山県を訪れる観光客向けのスマートフォンアプリ「Discover TOYAMA」を共同で開発し、とやま観光推進機構より提供を開始したと発表した。
これによると、2015年3月の北陸新幹線の開業により、富山県内の宿泊者数は開業前より大幅に増加し、2015年の延べ宿泊者数は対前年比14%増となった一方、依然として冬場の宿泊がほかの季節に比べて少ないことや、旅行者の県内での消費額および滞在時間が全国平均と比較して少ないといった課題もあるという。
これらの課題を克服するため、観光客の動態分析を行い、観光満足度を向上させるサービスを提供していくことで、県内での周遊を喚起し、県内宿泊者数の増加や県内観光消費額の増加を目指したい考えだ。
同アプリでは、ダウンロード時に入力される観光客の属性や、スマートフォンからのGPSや日時の情報などに基づき、富山県内の最適な場所やタイミングで観光情報や割引クーポンなどのサービスを観光客へ提供する。
同時に、とやま観光推進機構と富山県立大学は、富山県の旅行者の属性や周遊状況など、個人が特定されない形でデータの収集・分析を実施。観光に係る富山県独自のデータベースを構築・活用することで、富山県を訪れる観光客の満足度の向上と、県内の観光業の活性化につなげていく。
この取り組みにより富山県は、平成31年の旅行消費額2,067億円、延べ宿泊者数520万人以上を目指す。