テックファームはランドマーク税理士法人とAIを活用した相続・事業承継対策のサービスを共同で開発すると発表した。今秋にもランドマーク社の提携先企業で実証実験を行い、2018年には不動産や金融、住宅販売といった相続対策支援で新規顧客を開拓しようとする事業者向けにサービス提供することを目指す。

新たなサービスを開発する背景には、2015年1月から実施された相続税の基礎控除額の縮小と一部税率の変更に伴う増税により、相続への関心が一般のサラリーマン層に拡がっていることや、個人が保有する金融資産や不動産などの相続相談をには、事業承継に関連することが多々見受けられるようになった点があるという。

そこで両者は、テックファームが持つAI技術を活用し、ランドマーク社の,300件を超える相続申告事例や約10,000件の相続相談内容などの「ビッグデータ」をデータベース化し、『相続ナレッジベース』を構築。本年6月を目途に、データベースと連動し、チャットや音声で投げかける質問に対応するエンジンを開発する。

両者の取り組みの概要

まずはランドマーク社の相続対策支援業務で活用し、業務効率化による工数負担軽減を目指すとともに、サービス化に向けてエンジンの精度を高めていくという。

今後は、今秋にランドマーク社の提携先企業(不動産や住宅販売など)で対企業向けサービスの実証実験を開始し、「データクレンジング」により“よくある質問のパターン”や対応フローなどを体系化、パターン化する仕組みを作り、来年には、不動産や金融、住宅販売など異業種に向けたサービス提供を開始するという。以後、相続人や被相続人などを対象としたネットサービスへの進化を目指す。

さらに、同様のビッグデータ解析とAI技術を掛け合わせプラットフォーム構築を汎用化させ、他業界へも提供する予定だという。