富士通は3月14日、食品製造業の生産管理や販売管理を支援する「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart FoodCORE(GLOVIA smart FoodCORE)」の機能を強化し、同社および富士通マーケティングから販売開始した。

「GLOVIA smart FoodCORE」サービス体系

GLOVIA smart FoodCOREは、生産管理、在庫管理、発注管理、販売管理において300以上の機能を備えた、食品製造業向け生産・販売管理製品。

最新版では、生産管理機能を中心に強化した。惣菜や弁当、パンや生菓子など、毎日店舗に配送される食品を製造する日配業では、出荷の時間帯に合わせて、これらの食品を1日に複数回にわたり、スーパーやコンビニエンスストアに出荷している。同製品では、出荷便に合わせて1日複数回の生産計画が管理できる機能を提供する。これにより、お弁当の受注状況と出荷時間に応じた緻密な生産計画が可能になり、欠品の防止と、最適な原材料発注計画による食品ロスの削減を実現できる。

精穀・製粉業では、小麦から小麦粉を製造する際に副産物としてふすまが発生している。また、水産加工業では、イカを解体すると、連産品としてイカゲソや、イカスミ、内蔵、イカロール(胴体)などの複数の原材料が生成される。同製品では、このような副産物と連産品の管理機能を標準で提供しており、導入により、食材を無駄なく活用し、需要に合わせてタイムリーに最適な数量を製造することが可能になる。また、副産物や連産品を考慮した原価計算も行えるため、利益の向上につながる改善施策を立案できる。

商品の品質検査記録情報は、一般的に紙や、生産管理システムとは別システムで管理されており、参照などの利便性に課題があった。同製品では、商品ロットごとの品質検査記録情報を製造実績と紐づけて同一システムで管理ができ、万が一、出荷後の自社製品に異物が混入しているなどの問題が発生した場合にも品質検査記録情報を瞬時に確認が可能だ。

提供価格(税別)は、生産管理向けが550万円から、販売管理向けが550円から、生産管理および販売管理のセットが750万円から。同社では、今後3年間で約40社の販売を目指している。