Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、降圧/昇圧コンバータを集積したほか、必要なすべての電源回路を内蔵することで、12V~36Vまでの範囲で単一電源レールで動作することが可能な16ビットD/Aコンバータ(DAC)「DAC8775」を発表した。

同製品は、4チャネル内蔵で、ファクトリ・オートメーション(FA)やプロセス制御などの製品分野において、より多くのチャネルを、より小型の体積に実装するI/Oモジュール化へのトレンドに対応することを目的に開発されたもの。4-20mAの電流・電圧ドライバと高精度リファレンス、降圧/昇圧コンバータを集積したことで、競合製品比で、基板実装面積を最大25%縮小することを可能とする。

また、オンチップ診断機能には、負荷の開放や短絡、過熱、CRC(巡回冗長検査)、ウォッチドッグ・タイマ、コンプライアンス電圧のモニタなどの、複数のスマート・アラームを搭載しており、設計者は早期の故障検知に役立つプリセット動作を選択できるため、高信頼性システム動作を実現することが可能になるという。さらに、4-20mAループの負荷インピーダンスを計算して電源をクランプする、自動学習機能を集積しており、これにより、より高速のセトリングタイムを提供でき、より素早いシステム応答と効率のバランスを実現することが可能になるとする。

なお、同製品はすでに10mm×10mmのQFNパッケージで提供されており、1000個受注時の単価(参考価格)は15.72ドルとしている。

16ビットD/Aコンバータ(DAC)「DAC8775」のパッケージイメージ