相乗りマッチングサービス「notteco(ノッテコ)」を運営するnottecoは3月6日、北海道天塩町にて、公共の交通機関不足が課題となっている天塩町と稚内市をつなぐ新しい移動手段として、日本初の地方都市専用長距離ライドシェアの実証実験を2017年3月12日より実施し、2017年夏頃を目処に本格始動することを発表した。

同社によると、北海道北部に位置する天塩町では、生活圏となる稚内まで約70km離れており、自家用車を利用する場合は約1時間が必要で、直通の公共交通手段はない。そのため、バス・電車を乗り継いで2時間以上要して出向いているという。このことから、自家用車がない町民は買い物や通院の際に不便をきたしており、かねてから改善を望む声が上がっていたようだ。

今回の地方都市専用長距離ライドシェアにより、天塩町在住者は、登録するドライバーとのマッチングが可能に。ドライバーの車両に乗り、実際にかかるガソリン代を同乗人数で割った分負担することで稚内まで移動することができる。

なお、nottecoと天塩町は2017年1月に提携を締結後、天塩町民に向けたサービス説明会とテスト施行を実施。2月初旬に実施した町民向け説明会には、町民70人あまりが参加した。

今回の実証実験からは、その説明会でヒアリングした町民の意見を受け、従来のnottecoのシステム形態を基本としながら、新たに天塩町ライドシェア専用ぺージの開設や電話窓口を開設。スマートフォンやタブレットPCを持っていない同乗希望の町民でもサービスを利用できるよう、サポートおよび代行業務などの対応も行っていく予定だ。