エフアンドエムとピー・シー・エー(PCA)は3月2日、同社が運営するクラウド型労務手続きシステム「オフィスステーション」とPCAが運営するクラウド給与計算システム「PCA給与DX クラウド」とのWeb-APIによるサービス連携を開始したと発表した。

オフィスステーションは、金融機関でも採用しているセキュリティシステムを搭載した、クラウド型労務手続きシステム。e-Gov電子申請システムの外部連携APIに対応しており、スムーズな電子申請を実現している。また、業務時間短縮のために搭載された情報連携機能や、操作性の高いシンプルな画面構成により、入力業務の二度手間の解消や業務判断速度の向上を実現し、企業の内部業務の更なる合理化を図ることができる。

PCAクラウドは、中堅・中小企業および非営利法人向け基幹業務クラウドサービス。会計・販売・仕入在庫・給与・人事・就業・固定資産・公益法人会計・社会福祉法人会計・建設業会計・医療法人会計・法定調書・法人税・消費税・所得税の延べ15タイトルをそろえ、1~72ユーザーの範囲で同時利用が可能だ。

企業の社会保険・労働保険関連の手続きは給与データと密接に関係しているが、現在は給与計算と各種手続きを有効に連携するツールが無いために業務が分断され、企業にとって大きな負担となっている。

例えば、従業員離職時における離職証明書の作成、労働保険料の年度更新、社会保険料算出における定時決定(算定基礎届)、随時改定(月額変更届)、継続給付の際の賃金証明や高年齢雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付等の各種給付金申請、賞与支払届などの手続きがある。

これらは、企業にとって不可欠な業務であるため、給与データからシームレスな手続きができる仕組みの需要が多くあるという。また、2016年より開始されたマイナンバー制度により、企業は従業員の個人番号(マイナンバー)の厳格な管理を課されることで、セキュアな対応が求められている。

今回の連携により、ユーザーは給与データ・従業員台帳データの一括自動取得が可能になり、社会保険・労働保険に関連する手続きについて、企業の利便性が向上するとともに、マイナンバーを付記する必要がある各種の行政手続きが電子化されることで、安全性の向上を実現できる。