ディー・ディー・エス(DDS)は2月27日、指紋認証ソリューション「EVE FA Standalone Edition」の機能強化を行い、「指紋+Windowsパスワード」の組合せによる二要素認証に対応した新版「EVE FA Standalone Edition Rel.5.00」の提供を開始した。
EVE FA Standalone Editionは、小規模から導入できる管理サーバを必要としない指紋認証パッケージ。Windowsログオンや各種システムに対するID/パスワードでのユーザー認証を、指紋認証などに置き換えて本人確認を行うことで、なりすましのリスクを低減できる。
従来の情報システムの認証ではID・パスワードを用いた一要素の認証が一般的だったが、近年「なりすましによる情報漏洩」などのインシデントが報告されていることから、防止策として、二要素認証、多要素認証を推奨する業界が増えている。
例えば、医療分野の監督官庁である厚生労働省から提示された「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」や、学校教育ネットワークに対する不正アクセスを契機として、文部科学省から提示された「教育情報セキュリティのための緊急提言」では、2つの独立した要素を用いて認証する二要素認証の適用が求められている。
また、クレジットカード情報および取引情報を保持するためのセキュリティ基準となる「PCIデータセキュリティスタンダード(PCI DSS)」では、CDE(カード会員データ環境)への管理アクセスに多要素認証の適用が求められている。
そのため今回、「EVE FA Standalone Edition」の機能を強化した。具体的には、Windowsログオン、業務アプリケーションなどのパスワードによる認証を、指紋認証に置き換え、なりすまし対策に効果を発揮する。また、指紋認証とWindowsパスワードの組み合わせという二要素認証を用いることでセキュリティレベルをより向上できる。さらに、IDマネージャにより、ドラッグ&ドロップの操作で、アプリケーションへの指紋認証によるシングルサインオンを実現する。