テクトロニクス社は2月1日、最高32Gbpsのプロトコルアウェア・ビットエラーレートテスタ「BSXシリーズBERTScope」を発表した。

同シリーズは、ビッグデータやIoTなどの進展でデータセンタに求められる高信頼のデータリンクを実現することを目的に開発されたもので、PCI Express Gen4やSerial Attached SCSI-4(SAS-4)といったGen規格のレシーバテストニーズに対応することを可能とする。具体的には、 BERTもリンク・イコライゼーション・トレーニング時などでのハンドシェイクに参加する必要があるが、BERTはプロトコルを理解し、テスト対象デバイスの要求によりテスト条件を変更できなければならないという課題があった。

BSXとオシロスコープを組み合わせた利用イメージ

同シリーズは、最大32Gbpsに対応しつつ、プロトコルアウェアが可能な製品となっており、テストセットアップ、ストレス校正、信頼性テストといった各種プロセスを自動化することが可能。また、従来ソリューション(BSAシリーズ)では本体のほか、プリエンファシスイコライザやジッタジェネレータなど4つの機器で構成する必要があったが、BSXシリーズでは、それらを1台に統合。従来ソリューション比で約1/3へと省フットプリント化を果たしつつ、2本のケーブルを対象に接続するだけで、基本テストを行うことが可能な簡素化も実現。さらに、最大32Gbpsのデータレートに対応しつつ、自社オシロスコープに近いオシロスコープ機能や、同期やBERエラー課題の診断用アイダイアグラムなども搭載しているほか、新たにFEC(フォワードエラーコレクション)エミュレーションなどの機能も追加しており、これらの機能を活用することで、どこでエラーが発生しているのかを理解することが容易となり、レシーバの機能向上などにつなげることが可能になるという。

Gen4規格における現状の課題とBSXシリーズの特徴

なお、BSXシリーズは32Gbpsデータレート対応の「BSX320型」のほか、24Gbps対応の「BSX240型」、12.5Gbps対応の「BSX125型」の合計3機種がラインアップ。受注は即日開始されているが、出荷は2017年第2四半期以降を予定しているという。価格はBSX320型が3780万円(税別)、BSX240型が3340万円(同)、BSX125型が2570万円(同)。このほかオプションとして、解析ツール各種のほか、ストレス信号生成機やイコライザなどのハードウェアも用意されているという。